プロフェッショナルってこういうことなのか……と強く思う出来事がありました。

先週末のことです。私は母ととあるアウトレットモールに行ってきました。
給料が入りたてで財布に余裕のあった私は、春物の服を求めて色々なお店に立ち寄りました。

あるお店でジーンズを見ていた私は、試着をするため試着室へと向かいました。
しかし先客がいたらしく、試着室のカーテンは閉まっており、その前には女性の店員さんがいました。
しかたなく私は近くの棚にある服を見ながら試着室が開くのを待つことにしました。

しばらくして、試着室のカーテンが開きました。
中にいたのはややぽっちゃりとしたおばさんでした。春物のワンピースを着て、鏡の前でゆらゆらと動いては自分の姿を確認していたのですが、はっきり言って、そのワンピースは一切似合っていませんでした。
若作り全開の色や柄であることにもつっこみたかったのですが、それよりなにより、サイズは全然合っていなかったんです。真空パックかと言わんばかりのぴちぴちっぷり。私の持ち合わせのお世辞を総動員しても、肯定的な感想なんて言えない有様でした。服に同情しそうになったのことなんて人生初です。しかし、どういうわけかおばさんは満足そうな顔をしていました。

おばさんは笑いながら、若い店員さんに「どう?」と意見を求めました。私がはらはらしながら、「(アレになんて声をかけるんだ……?)」と見守っていると、店員さんはパッと明るい表情を作り、「わあ~!すごい、おサイズぴっっったりですね!」とにこやかに言いました。

ぴったり、ではありません。ぴっっったり、と言ったんです。
お客さんの気分を損ねない、にこやかな表情、明るい声色で、サイズが合っていないことを的確に指摘したんです。

あの惨状を見て瞬時にあんなリアクションができるなんて……やっぱりプロは違う。
私は笑いを通り越して、ただただ感心してしまいました。