一部のスポーツでは、先攻後攻を決めるときなどにコイントスを行います。
審判がコインを投げ、それが表か裏かで、先攻後攻を決めるチームが決まります。
コイントスは確実に結果が二つのうちのどちらかになってくれるので、日常生活で「こっちとこっち、どっちにしよう?」や「やるかやらないか」などの二者択一で迷っているときに用いてもけっこう役立ちます。
投げたコインが手の甲の上で立たない限り、コインは表か裏どちらかの面にしかならないわけですから。

私は何かに迷うとよくコイントスをします。
「何か」はたいてい「これを買うか買うまいか」です。
あまりお金がない、無駄遣いをしていられない、そんなときに限って、好きな作家さんの新刊が本屋に並んでいたり、面白そうな映画が始まったり、友達に飲みに誘われたりします。
買いたい、見たい、行きたい。でもお金の余裕はあまりない。
今後もっと大事な買い物や用事ができるかもしれないから、その時のためにも取っておくべきかもしれない。
でも……やっぱり……そんな風に悩むことがしょっちゅうあります。

そんなとき、私は財布の小銭入れから適当な小銭を取り出し、ポーンと投げて手の甲で受け止めます。
裏か表か、さあどっちだ!とワクワクしながら、コインを押さえた手をどけて結果を確認します。
しかしここでよくやってしまうミスがあります。それは「裏表のどっちに何を賭けるかを決めていなかった」もしくは「どっちに何を賭けたのかを忘れた」です。
せっかくやったコイントスが何の意味も持たなくなってしまうのです。
あのときの情けなさというか気恥ずかしさったらありません。

それが一度や二度ならいいのですが、実はもうかなりな回数やってしまっているんです。
いい加減学べよ、と自分で自分にあきれるばかりです。